月の子






  〜 Moon Child 〜
 act.2



















ロイの寝室には、満月の月の光が差し込み薄明るく。
ベッドサイドのランプの灯りのみでお互いの表情の1つ、1つまでわかるぐらいだった。




まるで、初めて抱き合うような気分。
お互いベッドで暫く見つめあい、抱き締めあう。
2人の震える掌がわかる。
ロイの震える掌は、そっと優しくエドワードの衣服を脱がしていく。
それを恥ずかしがるエドワードの表情がとても初々しい。
その表情は可憐に、儚げに変化していく。
琥珀色の瞳はシーツにそっと視線を泳がせてロイに身を任せる。


「身体、ひどいんだ。傷跡とか、機械鎧から戻った痕とか、生々しくて
だから、あんま見せたくないんだ。脚とか腕とか…」
「そんな事、私は気にしないよ!その傷痕、君の身体全てが君である証だから
大切にするよ。エドワード、愛しているから」
「///ロイ。うん、俺も…。アンタが、恋しくて々この一年間ずっと思ってた。何をするにも。
ただ、ただ、伝えたかった。この思いを…」
「エド
――


ロイは、一糸纏わぬ姿のエドワードの身体を見つめる。
生々しい傷跡が残る右腕・左脚…。他にも彼の生き様をあらわした傷跡。
その全てをロイは愛撫していく。
右肩脇へ流れる引き攣り、赤く盛り上がった傷跡を優しく舐めていく。
薄い皮膚は、感度良くエドワードに鳥のような小さな鳴き声を上げさせた。
少年の薄い胸に舌を這わせ、小さな淡い色をした二つの飾りを啄ばむ。
滑らかな少年の胸は唾液に濡れ光り、胸は快感に耐えられずに激しく上下する。
ロイの掌は、エドワードの欲望の証を片手で柔らかく握りしめ、ゆっくりと焦らずに
揉み込んでいく。
エドワードの唇は表現しがたい快感の渦に震え続けながら、愛しい人の名を呼ぶ。


「あっ、あん…。いっ、ロイ、ロイっ…。あっ」


その喘ぎ声だけで、ロイは理性が飛びそうになる。
長く思っていた事が、やっと成就される。


「エド、いいっ?綺麗だよ。感じるかい。愛している」
「う、うん。ロイ、ロイ…。いっ…ん」


濡れた粘着音にエドワードが恥らう、頬を上気させて甘美な表情を映し
艶美な感覚に、制御が利かず自ら身体は意識せずに揺れる。
ロイは、エドワードの臍の下を舌先で愛撫し始める。
余りの感度の良さに押し退けようとする邪魔な両手を強引に1つまとめにして
頭上に押さえる。
ロイは半身を起こしつつエドワードの官能を現す上気した表情をうっとりと見つめ
口唇を啄ばむように奪っていく。


「エド、今日は君の全てを、抱くから怯えないでくれ…」
「えっ…、ロイ…」
「生理は、きてるかい?エド…」


その言葉に、びくりと拒絶するように身体が反応する。
ロイの黒曜石の瞳を見ることができずに顔を背け弱々しくロイに応える。


「/// ロイっ、やだっ
――
「エドワード、全てが欲しいから」


快楽で頭が甘く痺れ回転しないが、ふるふると頭を振るエドワードの仕草は
この世の誰にも見せたくなどなかった。ロイだけに見ることが許されるものだった。


「よく、っわかんない。あったり、なかったり…。オレ、ホントわかんない…」
「ごめん、エド…。愛しているから」


エドワードは、がっしりとしたロイの両腕で太腿を裂かれ、自分の全てを曝け出される。
今迄、何度もロイと抱き合いベッドを共にしたが一度も彼は、エドワードの
女性の部分に触れることはなかった。




今宵、秘密の場所に踏み込まれる。




「えっ、やだっ。ヤダぁーっ!」
「エド、怯えないで…」


首を振り、エドワードは泣きながらロイの身体を押し退けようとする。
彼にとってその部分は恥辱の象徴だった。
誰の目にも止まらずに済むと信じられていた時でさえ、その部分が自分に存在する事が
嫌で、羞辱を覚え今までロイに告白も出来ずにいた。
ごく一部の限られた人間にしか知られていない秘密。
ロイの掌に触れられ感じる自分の性情に、更に恥辱すら覚えてしまう。
だが、ロイは優しくエドワードを官能の世界へとゆっくりと導いていく。


「怯えないで、エド綺麗だよ。ここも、どこも…」
「ひっく、はずかしい、んだっー。うっ」


エドのその部分に指先を添え、溶け入りそうに繊細な襞を愛撫し口付ける。
その度に、エドワードから甘い快感の声が漏れ出していく。
左脚の傷跡に口唇を合わせながら、白い左脚にロイの新しい刻印を刻み込んでいく。
濡れた音が耳に触れる。エドワードの琥珀色の瞳から大粒の涙が
止めどなくこぼれ落ちていく。
エドワードの繊細な襞の中からも透明な雫をこぼし始める。
柔らかく温かいその部分に更に指を増やし奥深くへと押し開いていく。
何かわからない甘い感覚に身体が奪われていき、背中が浮き上がるような浮遊感に
エドワードは弄ばれる。


「うぅーん、っ」


瞳を閉じて、エドワードは痺れるような甘い疼痛に呻き声をあげる。


「ゆっくり、深呼吸してエド…」
「うっん、やっあっー」


ロイの熱い欲望の男根が、エドワードの濡れた部分に触れる。
開かれた両足は痺れて膝に力が入らず、ロイの掌に委ねるしかなかった。
ロイの指が濡れた襞を開くと、ゆっくり身体を押し進めていく。


「アッ、イッーアァァァァ…。いやっ、ロイー」


エドワードの絶叫が部屋に響くがロイはやめなかった。
もう、限界に近いロイの理性を総動員してゆっくり、ゆっくりとエドワードの膣に自分の
欲望の証を納めていく。
やめることなど出来るわけなかった。
この時をどんなに待ち続けていただろうか。


「エド、力を抜いて。大丈夫だから…」
「あっ、うっ〜」


滑らかに濡れた肉襞は挿入してきたロイの硬い欲望をしっとりと絞り上げ始める。
怯えるエドワードを宥めるように、真っ白いシーツに散った月色の長い髪を手に取り
口付ける。 



全てを愛している、と意味を込めて。



ロイは濡れそぼった狭い箇所を、ゆっくりと出入りしながら嬉しさで心が
満たされていく。
エドワードの初めての中は、温かく濡れていて自分の欲望を包み込んだ。
強靭な腰を打ちつけ、エドワードの身体の奥深い部分を味わう。
至福の悦びだった。
エドワードは、苦痛だけではない甘い疼きが身体中を駆け巡り、少しずつ確実に快楽を
覚え始める。
ロイの欲望の証が持つ力に翻弄されて、柔らかい場所がとろりと溶けそうに熱い。


「あっ、駄目。もう、そこっ、ロイ苦しいっー。あんーぁぁぁ…」
「エド、いい?気持ちいい?私も、気持ちいいよ。エドの中は溶けそうだ…」
「ロイ、っロイ…。もう、駄目、っいく…」
「一緒にエド、中にだすよ。エド、エド…」
「あっ、もう、だめ
―― ロイ」
「エドワード愛してる」


激しく腰が抽出を繰り返し、官能の激しい渦にエドワードは巻き込まれていた。
ロイの逞しい身体をきつく抱きしめる。
エドワードの欲望の証は、屹立して自らを押し付け、快感を得ようと足掻く。
余りの感度の良さにエドワードの意識は、混濁し官能と快楽を求めて彷徨う。
2人は、絶頂を向かえた。
ロイは、しっかりエドワードの細い腰と背中を抱きしめ自分の欲望を
彼の膣奥深くへと、愛情と一緒に注ぎ込んだ。
自分の証を植え付けるかのように。決して望むことはないけれど。
エドワードも奥に注ぎ込まれる熱い欲望に全身が痙攣し震える。
お互いの身体をきつく抱きしめあいながら、離れる事を許さずに…。
エドワードは、初めて受け入れた秘処での快楽に溺れて意識を手放した。




目覚めてもまだ、なお初夜の寝床から官能の焔は消え去ってなかった。




「あっー。まだ、駄目…」
「エド、今日は君の全てを、だからここも…」
「あんっー。ロイ、もうやめろよっ。無理…」
「駄目だっ
――、離さない。エドワード」


エドの両脚は快楽にカタカタと痺れ閉じることを知らず、膝には力が入らなかった。
うつぶせにしたエドの背中に優しくキスをおとしていく。
滑らかな背中から腰へ大腿へと流れるように愛撫していく、膝にも腰にも力が入らずに
ロイの腕がエドワードの腰を高く持ち上げる。
双丘を優しく開く、さきほど愛した場所から透明な雫が後庭にも滴り濡れそぼっている。
ロイの指がその雫を借りて後孔をそっとこじ開けていく。
指が優しく後孔を広げていく、内部の感じる部分を探しながら。
エドワードの口唇からは、止める事なく快感に鳴く声が漏れ続ける。


「入れるよ、エド…」
「あっ、んっ…。ロイ、もうー、あうーっ」


ゆっくりと後孔にロイの欲望の証が差し込まれる。
先程、あれほどの欲望をエドワードの膣に注ぎ込んだというのに、彼の欲望は屹立し
さらに、エドワードの身体を貪欲に求める。
今までの、思いを吐き出すように。
彼の情欲は止まる事を知らなかった。
それは、エドワードも一緒であった。この満たされた思いを身体で味わっていた。
2人の熱い夜は長く、夜が明ける事も忘れ情事に浸っていた。





朝日が、寝室を照らす。
キラキラと眩しく、空気は澄み昨夜の熱い情事の余韻は消え失せている。
ロイの胸に優しく抱かれて穏やかに眠るエドワードの姿をロイは、暫し見つめる。
陽光に照らし出された陶磁器のように白い滑らかな肌は、朝の日差しを受けて輝く。
長い黄金の髪がシーツに流れるように滑る。
昨晩、琥珀色の瞳から止め処なく流れる涙のあとが、情事の深さを知らせる。
扇情的で睫までも黄金色に輝き、震える睫が愛しく昨晩の情景が目に浮かぶ。
ロイは、エドの額に優しく口付ける。


「おはよう…。エド」


こうして、朝まで共に過ごす事は今迄一度たりとなかった。
出来なかった。
新鮮な初めて二人で、目覚める朝。


「う、うんっ〜」


まだ、眠りから覚めきらないエドワードだったが、陽光の明るさにやっと気付く。
傍らで、優しく見つめる黒曜石の瞳に気付き、俯きながら赤面した。


「はよ…、///」
「君と一緒に朝を迎えるのは、初めてだね」
「/// うん。でも、オレちょっと恥ずかしいけど嬉しい…。ロイといられて」
「私もだよ、エドワード。身体は大丈夫かい?途中理性が、効かなくて辛くはないかい。
そのー、初めてだったから君の身体は色々と…」
「/// う、ん。ちょっと痛いけど、大丈夫っだと思う…」


少し身体を動かす度に、言い知れないだるさと疼痛が身体を支配する。
与えられた過度な快感が、身体を酷使して身体中が甘く痺れている。
そして、白く伸びきった内股の間からは昨夜、ロイが欲望を注ぎ込んだものがとろりと
溢れ出してきて恥辱感に頬を染め上げた。
ロイは、エドワードの身体を仰向けにして覆いかぶさり真正面から彼の黄金の瞳を
じっと見つめながら言った。


「エド、一緒に暮らして欲しい。私の傍にいてくれ、ここに…」
「えっ
―― 、何言ってんだよ!?」
「本気だ!もう、君しか考えられない。私は、待ったのだよ。今まで、ずっーと…」
「そんな事言っても、オレじゃ役不足なのわかってるじゃん。アンタはまだ、上を目指すのに
オレじゃ、何もできない。邪魔になるだけだっ!それにこんな身体だからー。
アンタに何も与える事なんかできない!」
「エド、私は君がいてくれればそれでいいだよ!だから…」
「ロイ、っ
――


エドワードは、ロイの思いが痛いほど嬉しくて涙した。
嬉涙が、頬を濡らしていく。雫はキラリと光輝きシーツへと吸い込まれていく。
返事がなくとも2人は、深く口付けをかわし舌をからめあった。


「今日は、なるべく早く帰ってくるよ。一緒に夕食を食べよう。エド…」
「うんー///」
「それまで、ゆっくりしていなさい。身体が疲れているだろう?」
「アッああ、アンタがしつこいんだよー ///」
「君も素敵だったよ…」


ロイは、軍に出勤する為に軍服に着替え支度をし始める中、エドワードは未だに
ベッドから起き上がれないで白いシーツに丸く包まっていた。
さり気ない仕草でエドワードの口唇に啄ばむだけのキスを残してロイは、自宅を出る。




エドワードは、1人この広いロイの自宅に残された。
静まり返った寝室。簡素な住宅街という事もあってか、外は騒がしくなかった。
だが、ロイのベッドには彼の気配や匂いが、以前残っている。それが、1人であるという
寂しさから救い出してくれる。
エドワードは、彼の匂いの残ったベッドとシーツに包まれ至福の喜びを味わいながら
暫しのまどろみの世界に堕ちていく。
そこは、とても気持ちのよい世界で…。心から幸福を感じることができる場所だった。






















初夜編…?を書いてしまった…。
もし、こりゃ…駄目だと思われるシーンがございましたらスルーしちゃって
下さいませ。
あくまでも、両性体が希望の桜なのです☆














   
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